天の原ふりさけ見れば春日なる 三笠の山に出でし月かも

わが庵は都の辰巳しかぞ住む 世をうぢ山と人はいふなり

花の色は移りにけりないたづらに わが身世にふるながめせしまに

これやこの行くも帰るも別れては 知るも知らぬもあふ坂の関

わたの原八十島かけて漕ぎ出でぬと 人には告げよ海人の釣船

天つ風雲の通ひ路吹きとぢよ 乙女の姿しばしとどめむ